2007年10月20日 (土)

中国報道の捉えかた

中国が米国の検索エンジンを「ジャック」?--ダライ・ラマ褒章への報復か

さて、このニュースでは中国政府がやったという可能性を強く示しているわけですが、はたしていち国家がこんなことでそんな報復(っていうか報復になってる?)をするもんなんでしょうか。うーん、と思ったので中国の社会に詳しい友達に聞いてみました。

「まあ、国の指示じゃないと言いきれないけど、たぶん違うんじゃないかなあ。」
というのがその人の意見。
「例えば検閲ネットの管理職員で愛国心旺盛な頭の硬い人がいて、その人が勝手にやった。とかかもね。」

えー、そんなことあんの?って聞いたら大いにありうるとのこと。
「中国の官僚ってのはだいたい好き勝手にやってる。国の政治を預る立場なんだけど、そういう団体の一役職だっていう認識がないんだよね。それが中国政府の一番ダメなところだと思う。」

なるほど、中国政府といってもめちゃくちゃ大きくて上から下まで統率できるような構造ではないし、民族も様々。それに原則として公に政府を批判できるような社会構造ではないから官僚の姿がそうなるのは普通でしょう。そう考えるといち担当職員がアメリカのニュース見て憤慨し、ちょっとの間DNSの設定変えてみた、というのもありうるかも。

もうひとつ聞いたところによると、現在中国では国会にあたる17大会が開かれていて政治的にもデリケートな時期。そんな時期に国がこんなチャチな面倒を起こすとは考えにくいとのこと。そう考えると、上司が忙しくて担当部署がヒマな時期だからちょっとやっちゃえ〜なんて思う厨な職員の犯行という線もわかりやすいです。

それか、17大会中ならではの派閥争いの中で主導する党派の足をひっぱるための姑息な陰謀という可能性もある、とのことですがそんならもうちょっとハデなことやったほうがいいと思いますなw まあ中国が一党独裁であるというのはずいぶん過去のお話しなのでそういう線も普通に考えられるのですが。

まあ、いろいろと想像するのはこれくらいにして。
こういう先のニュースはこういう背景をまったく考慮にいれず伝えず報道しているということ。それは記者が中国の社会について見識が薄いからということもあるかもしれませんが、中国の社会情勢がほとんど海外に報道されていないということのあらわれとも取れます。

中国通の記者や評論家は中国めっちゃ好きか大嫌いかのどっちかなので、そういうフィルタでの報道しか伝わってこない。プラスそういう人たちが刺激を受けるニュースしか伝わってこない、なかなか「世の中の普通のこと」ってのは伝わってこないんですね。ボクが聞いた人は長く中国の街で生活している普通の人なので、中国の「世の中の普通のこと」っていうのを見て話せるわけです。

まあこういう問題は大なり小なり報道全般で言えることなんですがね。人が見て聞いたことを伝えているわけで、「見て聞いた」ってことだけでフィルタがかかっているわけですから。そういう意味では、報道を受ける側が認識しておくしかないのかなとも思います。

まあしかし、一連の食品問題なんかにしても中国社会についての報道は度を越してひどいことも事実。それにまんまと釣られる日本の世論も不細工だと思います。いち個人としては、報道をなんとかすることはできないので報道をうまく捉えることに精進したいなと思いました。

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