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2006年11月 7日 (火)

アイデアの質と対価

デザインバーコードを開発したデザインバーコード社が、広告アイデアを通販するサイトオシウリを立ち上げたそうです。

「オシウリ」とは面白い名前だなと思いましたが、どうやら「広告アイデアをアップロードするから気に入ったら買ってね」という趣旨のようです。アイデアの押し売りってことですね。なかなか挑戦的で面白いと思います。

サイトをみましたが、全体的に挑戦的なコンセプトが流れているようで、そういう雰囲気が最近ない感じで楽しい気分にさせられます。パクられることを恐れずアイデアを公開していくっていう姿勢も挑戦的だし、オシウリ会社に書いてあるコピーも攻撃的です。こういう感じって最近の、特にWEBデザインの中にはないように思えます。デザインワークで際立つものは常にアンチテーゼを内包しているものですが、このオシウリのコンセプトにもそういう匂いがしますね。ボクはこういう感じは好きです。

エキサイトニュースに紹介されている記事でも興味深い取材がされています。この中で特に関心を持てたのは「アイデア料」について。これはクリエイターにとってはとても大事な考え方だなと思いました。「広告制作費には、アイデア料という項目はなく、コピーライティング料やデザイン料という目に見えるアウトプットへの対価しかないのが現状。しかし、それらのコアであるアイデア自体で食べているのだし、そこが最も重要なので、そのアイデアを計るモノサシをクライアントに手に入れてほしい。」というようなことらしいですが、ごもっともですね。

WEBサイトの企画などでもこれは同じで、対価はサイトデザインとかコンテンツの原稿そのものにつくのが一般的です。その中に盛り込まれているアイデアには基本的に値段がつかないです。もっと平たく言うと、どんなに内容のよい企画や原稿であっても、原稿用紙何枚みたいな単位で一律で単価が決まってしまうこともあります。これでは、作る側からすると「何つくっても値段は同じ」ってことになるから、どこでもやってるような無難な企画に逃げてしまったほうが楽なんですよね。これは極端な話ですけど、心理的にそう思ってしまうところはあるはずです。

コンサルタントという仕事になるともっとシビアで、経営戦略とか売り上げ向上とかはもうアイデアのみの世界です。純粋に企画の優劣が勝敗を左右するんですが、これについても「アイデア料」の考え方は薄く、設備投資や運用費などからその部分を捻出するような見積もりが多いように思えます。お金を払うほうとしては、目に見えるものを買うというほうがわかりやすいというのはわかりますが、その目に見えるものってのは企画に対しては付属物なので企画の”質”には直接的に影響しないです。第一、ハードを調達するより企画を練ったり周辺情報を調査したりするほうが遥かに時間と手間がかかるので、やはりそちらの対価を請求したいですね。

例えば、ITコンサルという商売柄、システム設計やら開発、導入、運用といったことに携わるのことが多いですが、近年はオープンソースソフトウェアを業務システムに導入することが多くなってきています。これは、純粋にコストパフォーマンスがメリットだし、ソフト的にも安定しているという理由や、トレンドも意識した観点から当然企画のベースに考えたいところなんですね。しかし、安けりゃいいってわけでもなくて、がんばってオープンソースベースで構成考えて従来の半分くらいのコストで見積もった案は「安すぎて怪しい」という理由で蹴られることもありますw

もちろんこれはちゃんと理由を説明してお客様の理解が得られれば足りることなんですが、専門的なことも多いので根本的に理解していただけることも少ないです。こういうときに「アイデア料」があったらいいなぁ。と思うことがあります実際。「中小企業の社内LAN用WEBサーバなら20万くらいでご用意できますよ。」って言ってもあまり信じてもらえないので、アイデア料を2倍くらい乗せたほうがいいのかなぁw

それはさておき、オシウリで売られている広告アイデアも面白いものばかりですがこのサイトの企画自体、一つのアイデアで興味深いチャレンジをされているように思います。ボク自身、アイデアの質と対価についてはつど考えて断念しながら仕事をしてきていることもあるので、サイトのなりゆきは注意深くみさせていただきたいと思いました。

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